企業の採用活動を取り巻く環境は、求人企業の増加や労働人口の急速な減少など厳しさが年々増してきています。
実は、採用にもマーケティング戦略が必要となります。マーケティングとは、「商品の価値を顧客に伝え、その対価をいただくこと」です。顧客は複数の商品を比較検討し自分のニーズを一番満たされるであろう商品を購入します。
採用活動の場合は、「会社の価値を求職者に伝え対価(労働)をいただくこと」です。当然、応募者も比較検討を行いますので、求人媒体に募集をかけたとしても、戦略性が薄い場合は、有名企業や条件が良いなどの目立つ企業が勝つ場合が多くなっています。
それは、自社の価値が求職者に伝わっていないことに原因があると考えられます。
だからこそ、戦略性が求められるのです。戦略とは「やらないことを決めて、やるべきことに集中すること」です。採用の場合は、自社の価値を明確にし、それをどんな人材にどのように伝えるかを決定することになります。
では、自社の価値とは何でしょうか?一番の価値は、目指している経営理念・ミッション・ビジョンです。どんな会社でありたいのか、お客様にどんな使命を果たしているのか、どんなことで貢献したいのかということです。どんな社員が働いていて、どんな社風なのか、働きがいがあるのかということ、もちろん条件面もその価値に含まれます。
そして、どんな人材を求めるのか?いわゆるターゲットにあたります。この場合は、自社の提供価値に共感してくれる人になります。共感が乏しい場合はミスマッチが生まれ、定着も難しくなるでしょう。
伝え方は、オウンドメディア(自社サイト)の活用がポイントになります。様々な媒体で募集をしたとしても、期間・価格・ボリュームなど媒体ごとに制約がありますので、媒体は集客と割り切って、オウンドメディアに誘導し、存分に価値を伝えることが肝要になってきます。
このように、戦略的に採用を行うことで、理念に共感した人材が集まり、自社のブランディングにもつながっていくのです。